ME AND MRS. JONES 06/2/16 [本・映画・TVetc.]
「体はね、お菓子のようなものよ。心はね、パンのようなものなのよ。ベイビー」
僕はその言葉を聞いた途端、声を上げて泣き始めた。
(ME AND MRS. JONES ~ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリーより)
突然思い出した、本の中のたった一言の台詞。
今、ようやくわかるようになってきたのかな。
急に波が押し寄せるように、はっきりとわかったのです。
魅力的で尻軽だと男の子たちの間で有名だった「ミセス・ジョーンズ」ことマーサ。彼女に夢中になりながらも、彼女の体を愛することでしか気持ちを表現できずにもどかしさをかかえる17歳の少年、ウィリー。
彼はあるとき、マーサの電話の向こうにいる、はるか遠くに離れているはずの夫の存在というものに、圧倒的に打ちのめされる。
そんなときにマーサが彼に言った、最後の台詞。
実は、はじめてこの部分を読んだとき、まったくピンとこなかったのです。
言いたいことはわかるんだけど、どうもはっきりと実感が伴わない。
「パンがなければ、お菓子を食べればいいじゃない」・・・なんて、普通に感じていたからでしょうかね。甘くてとろけるようなお菓子、いつも食べられるのならそれが主食でもいいんじゃないかな、って。
でもね、お腹がすくんですよね。お菓子だけじゃ。
・・・まぁ、お菓子も、好きですが。
PS.へんてこな前記事にご訪問、nice!を押していただきました皆様、ありがとうございました
m(_ _)m
照れ屋で気まぐれなもので、コメント欄閉じちゃったりすることもあったりして・・。
あ、私は普通に元気です。
ゆかいな誤変換 06/1/26 [本・映画・TVetc.]
最近流行っているのかどうか知りませんでしたが、休憩時間にこんなサイトを見つけて笑ってました。
ワープロ変換したときに、とんでもない変換になって笑えるようなものが投稿ネタとして集まっています。時々、自分でもこうなっちゃうことってあるなぁ・・と。
だからといって、自分で何か考えようとすると出てこないものですね。
どうやら本もでているようですね。知らなかったっす。
自分の中でツボにはまったのはこの辺りでしょうか・・・
「煙草吸っても良いですか?」 → 「束こすっても良いですか?」
「たった今」 → 「たっ 大麻!」
「福袋買った」 → 「腹部 黒かった」
【追加】
「友達以上、恋人以下」 → 「友達異常、恋人イカ」
「ケアレスミス」 → 「毛荒れスミス」
「使用方法について」 → 「死よ ウホウホ ウニ突いて」
まだまだたくさんあるようです。 ちゃんちゃん♪
<追記>
誤変換ではないのですが、仕事場に来客があって、お茶をお出しした時のことを思い出しました。
来客室にお客様を通し、
「煙草は吸われますか?」 と尋ねると
「吸いません」
と答えたので灰皿を出さなかったのですが、そのお客様は自ら灰皿を取りにきていました。
どうやら、「すいません・・・」(スミマセン)という恐縮の言葉だったみたいです。
日本語ってムズカシイ。
やっとこさっとこ・・・ 06/1/19 [本・映画・TVetc.]
so-net blogにつながりました。ふぅ~。何だってこんなに重いのだろう・・・と思っていたのだけど、これってブログ上で結婚報告をした「だいたひかる」のblogがso-net blogだから・・・というのと関係があるのかな。
そんなこんなで重々の中、モチベーションが下がり気味。
* * * * *
今日は実家に寄る途中、横浜駅西口・5番街にある「ハリウッドビデオ横浜」へ。県内最大級のレンタルショップ・・・と宣伝しているお店です。
うちの近くにもレンタルショップはあるのですが、小さいお店のため、ビデオはあってもDVDがあまりそろっていないのですね。そう、アイツがやってきてからDVDが見られるようになったので、ビデオデッキを撤去してしまったんです。なのでビデオテープは見られなくなってしまいました。
借りてきたDVD。
honmaさんの記事でオススメ。
こちらはトールバズさんの記事からオススメ。
ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 スペシャル・エディション
- 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
- 発売日: 2006/03/03
- メディア: DVD
他には大好きなゴッドファーザーシリーズをまた見たくて借りようと思ったのですが、DVDがどこにあるのかお店が広くて見つけられず、さらに対応してくれた店員さんがとってもスローモーションだったのであきらめて帰ってきました。
実家で借りてきたDVDはこちら。
ヴィヴィアン・リーのため息の出るような美しさと、アマンにするならNO.1・クラーク・ゲーブルのそこはかとない色気。強くて美しい名作中の名作。
そして、無国籍風オヤジの好きな(当然自らが買ってきた)イングリッド・バーグマンの名作2本。
- 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
- 発売日: 2006/01/27
- メディア: DVD
幼いころから、このビデオを何度も見て(見させられて)育ってきたけど、ちゃんとストーリーまでは理解していなかったし覚えていない。ヘミングウェイの実体験を基に小説にしたものの映画らしい。
覚えているのは、バーグマンのばっさりと短く切られた髪、戦場のシーン、ゲイリー・クーパーの非の打ち所のない程の格好よさ。私は古い映画をそんなに見てはいないけど、未だに彼を超えるほどの好みの人には出会っていない。りりしい顔立ち、目を少しだけ細めて、口の片方の端をほんの少しゆがめて煙草を吸うときの表情なんかは(←あくまでも私の中の勝手なイメージで。きっとこの人こういう表情するだろうな、と)、なかなかその辺ではお目にかかれないです。
アルフレッド・ヒッチコックの作品。グレゴリー・ペックが院長、バーグマンが女医さんという病院が舞台。そんな美しい人がいる病院なら、行ってもいいかな・・・。サイコ・ミステリー作品らしい。面白そうです。
「風と共に去りぬ」以外はきちんと見ていない作品ばかりなので、見終わって「気が向いたら」レビューを書くかもしれません。
それと、so-net blogももう少し軽かったら・・・ね。
村上春樹的図書館・風味絶佳 06/1/11 [本・映画・TVetc.]
先月のことですが、お昼休みに図書館に行きました。
桜木町の紅葉坂という坂の途中にあり、青少年センター、音楽堂と同じ敷地にあります。かなり古そうな建物で、中はがらんとした感じ。最新設備の整った新しくてきれいな大型図書館とは違って、ここの図書館は検索用のPC以外は、まるで時が止まったかのような昔ながらのイメージです。
書庫は薄暗く、開かずの扉らしきものもあり、立ち入り禁止の本館の地下なんかは昔小学校の校舎の半地下にあった「社会科資料室」(物置き場)を連想してしまいます。
この図書館にはいくつかの抜け道があったりして、どこか異次元へつながっていたり、羊男の住む穴へつながっていたり。私の中では村上春樹的なイメージの図書館なのです。彼の小説の中にはよく図書館が出てきます。
ぱったりと時間が、空気が、止まったような場所。
しぃ~んという音さえ聞こえてきそうな雰囲気と、古い書物の匂い。
昼休みに来たので、ここの食堂でごはんを食べることにする。
もう7,8年前になるだろうか、数回食べに来たことがある。
注文をとる男性は、その頃と同じ人だった。その人はとても中性的な感じでさらに中世の雰囲気をまとっている。肩まである髪の毛は銀色のようで、全体的にとても色素が薄い。「海辺のカフカ」の大島さんって、こういう感じの人じゃないかな・・・と勝手に想像してみる。
料理長?のおじさんは体も声も大きくて気さくな感じ。調理場にはもう一人、おばさんが奥のほうで働いている。
ご飯はたっぷり。揚げ物が多いのでバランスはともかく、味は美味しい。
そして、ここも特別混んでいるわけではなく、どこか古くて静かで、懐かしい。
こういうのは、嫌いじゃない。
さて、ここまで書いたのですが、今回借りた本は「村上春樹」じゃありません。
これ。
Pattyちゃんのオススメから約10年? 山田詠美さんの本はほとんど読んでいます。すごく好きで、フレーズをそらで言えるくらいはまった時期もありましたし、言い回しが鼻について、好きじゃない時期もありました。自分のその時の心境だったり年齢だったり経験だったり・・・で変わっていくのでしょう。詠美さんの作風の変化もあるのでしょう。不思議ですね。
この本については、特にコメントはないです。あと10年経って読みかえしてみたら感想が変わっているかもしれません。
ちなみに、あるエッセイで山田詠美さんが「村上春樹を好きな読者は私の読者にはいないだろう」みたいなことを書いてたのをどこかで取り上げられていたことがあります。(これは嫌いとか批判で書いてたわけではないと思うのですが)
私は村上春樹さんの本も山田詠美さんの本も、どちらも好きな人はいると思います。
ただ、村上春樹的な男性と山田詠美的な女性は、きっと恋に落ちたりしないんだろうなぁ・・・と何となく、感じます。
OH! SOCCER!! 05/11/30 [本・映画・TVetc.]
「あいのり」でt.k.がいきなり三木道三を歌いだしたのが、最近受けた大きな衝撃です。(思わず爆笑)
三木道三・・・あの頃、あの歌、好きでした。♪一生一緒にいてくれや~ という歌ですね。大阪弁ってストレートパンチが効くなぁなんて思いました。
同じ社内に、ミスター大阪人といっても過言ではないくらいのキャラクターの方がいます。こちらにいる期間の方が長いですがいまだにバリバリの大阪弁(もっとも彼に言わせると、「大阪弁=標準語」なのですが)、声は大きく、話には必ずオチがある。タイガースファンだし、家にはたこ焼き器があるし、感情が表にハッキリと表れ、さほど裏表がないように感じられる。
さて、この彼を交えて部内で飲み会を行った後のカラオケで、彼は当然「六甲おろし」にやしきたかじん。三木道三の先述の歌がブームになっていた頃、どうしても生の大阪弁(彼にとっての標準語)で歌って欲しくてリクエストしたが、彼はこの歌をマスターしていなかったらしく、歌えなかった。
「ほな、今度歌えるようにしとくわ」と意気込んでいたが、次回のカラオケの時には既に、三木道三ブームは過ぎ去っていた・・・。
ここ2日間ばかし、三木道三の歌が頭の中をぐるぐるしてます。
そういえば、三代目魚武濱田成夫さんって、今どうしているのかと思ったら、
今年も本、出していましたね。
昔、こちら↓は読みました。好き嫌いが分かれるかとおもいますが、大阪人のストレートさが出ていて私は好きでした。自分で洋服を作って着るくだりとか、いいですよ。
いぬのえいが 05/11/16 [本・映画・TVetc.]
昨日TVをつけたら、たまたまやっていた映画。
「いぬのえいが」
レンタルビデオになったら借りようかと前から思っていたので、途中からだったけれどまぁいいや・・・と見始めたのですが。
見てはいけない。
だいたい想像できたのです。どういうストーリー展開で、どういう場面があって、どういう感動があって。そして、その通り、よかったのです。この映画、短編集になっていて、単純で、よかったのです。
すごく、よかったのです。
でも、犬を飼っている人は、見ちゃいけない。
だって、号泣だもん。
どうして、犬の方がどんどん先に大きくなって、どんどん先にいってしまうのだろう。
あーだめだ、思い出しただけで泣きそうだ。
ぼくはまだまだ、ファイティングポーズ☆
(注)写真と本文は直接関係がありません
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明日から週末まで仕事でカンヅメ状態になります。
コメントのお返事等、遅れるかもしれませんがご了承くださいませm(_ _)m
生協の白石さん 05/11/15 [本・映画・TVetc.]
今話題の本です。弟が農工大の学園祭に行って購入したのを借りました。
東京農工大の生協(売店)にいる生協職員「白石さん」が、学生から生協への要望を投書する「ひとことカード」に返答を書く・・・という、日常の風景から生まれたもので、白石さんの返答が、ユーモアとウィットに富んでいて、かつ、答えにくい類の質問にも愛情持って答えているのですね。
温かい人柄が、短い文章にも表れているのです。
blogをやっていて思うのですが、文章を読んでいて、相手の人柄はとてもにじみ出ているものです。多分、実際お会いしたとしても違和感はないんだろうな、と思います。文章イコール伝えたい言葉をそのまま・・という風には余程器用な人でない限りできないですが、行間というか、視点というか、そういうところに優しさを見つけたり、共鳴する人に出会うのはとても嬉しいです。
それにしても、
(生協に)「牛をおいて」
「単位を売ってください」
・・・なんて質問にも、いい返しをしている白石さん。
私にはできない返しだなぁ。
弟は「企業の営業マンに読んでほしいよ」と可愛げのないコメントを言ってました。
確かに思わず商品を買いたくなっちゃうような返答もあるので、あながち間違ってないかもしれませんが。
「白石さん」の返答を一部ご紹介しているブログもあります。
失はれる物語 05/11/4 [本・映画・TVetc.]
いくつか読みたい新刊本が溜まってきたので、県立図書館に探しに行く。
普段は価格が手ごろなのと、かさばらないので文庫本しか読まないし、読みたい本も(よっぽど好きな作者のもの意外は)文庫本になるまで待つことにしている。
でも、やっぱり読みたくなって、探す本をメモ書きにして図書館へ。
けれども一冊も見つからず(貸し出し中のものもあり)、別の本を借りてきた。
それが、この一冊。
短編集(中編?)なのでそれほど期待は大きくなかったのですが、特に標題にもなっている「失はれる物語」は涙が止まらなかった。通勤中に読まなくてよかったです。ホント。
ある日突然、右腕のわずかな感触以外にあらゆるものを失った主人公とその妻の物語。何に一筋の光を見いだし、その先に何を失うのか。相手を思いやる気持ちと愛情の深さゆえに、どういう結末を迎えるのか・・。
「愛する」ということについて、考えさせられる。
悲しすぎる状況による、無償の愛。
作者の乙一さんがあとがきで、「この小説は「技術」だけで試行錯誤しながら書いた」と述べていたが、主人公がたいてい著者自身に似通ってしまう昨今の「私小説」とは全く違う部分も秀逸だと思う。すごい人だ。
もう一冊、昔読んだ本を思い出してしまった。
こちらの結末は対照的で・・・・ 何ともいえない。
ぼくの小鳥ちゃん 05/10/27 [本・映画・TVetc.]
後輩ちゃんに薦められてだいぶ前に読んだ本です。
そのもっと前に江國さんの別の本を読んだ時、どうも合わなかったのでそれ以来敬遠していたのですが、この本を読んで、その先入観は飛んでいってしまいました。
登場人物?は、「ぼく」と「小鳥ちゃん」と「(ぼくの)彼女」。
この”3人”の関係が、すごく温かくてほわんとしていて、いいのですね。
「ぼく」が生活を丁寧に楽しんでいる感じも、目の前の相手とちゃんと向き合っている感じも、とても素敵なのです。
(最近、「ぼく」に似ているだろうな・・という人を、見つけました。)
絵本のような、童話のような物語で、さらっと読めるのですが、何度も読み返したくなってしまうかわいらしさがあります。挿絵もいい雰囲気です。
PS.文庫版の「あとがき」についてですが、私は「小鳥ちゃん」に似ているかもしれません。
GOTH 05/10/18 [本・映画・TVetc.]
一昨日、文庫本コーナーでみつけた。勝手な先入観で、読んでみようとは思わなかった著者の小説でしたが、吸い込まれるように一気に読んでしまい、翌日には2冊目を買って読破してしまった。新たに読みたくなる作家との出会いを果たせて嬉しい限りの今日この頃です。
登場する人物たちの特殊な嗜好には共感を覚えはしなかったが、そこに魅かれていく感覚・・というのだろうか、ほんの少しわかる気がする。どれも「異常」とみなされる種類の者たちなのだけれど、主人公の「僕」とそれら他の者はどこか優しくつながりあっている。
生への実感・・・人間は、それがないと生きていけないのかもしれない。
他の動物のように、「ただ生きる」「生き続ける」だけ・・・というのができない。生きる意味や目的を見つけたがり、心を震わす体験を求め、生殖以外の目的でも他者とのつながりを求める。当然、登場人物たちのやり方は間違っているのだけれど、怪物でも獣でもなく、「人間」なんだ・・・と思わされる。
そして、主人公の「僕」・・・ 周りの人たちと自分自身の違和感、面倒なことにならないように、周りに話題や行動を適度にあわせ、表情をつくる。この感情は、とてもよくわかるのだ。
自分は違うんじゃないか・・・
何故みんなはこれで楽しいのだろうか・・・
それとも自分がおかしいのだろうか・・・
教室からよく窓の外を覗いている生徒だった。ここから空を飛べたら気持ち良いだろうなぁ・・とか飛び降りちゃったらどうなるかなぁ・・考えていた。けれども「暗い部分」の自分を出すと、教室内で適度に一緒にいられる友人はいなくなるだろう。早く学生生活がなくなり、卒業したいと思っていた。教室はあまりに狭すぎて、暗黙のグルーピングが形成され、共感できる人間を探す意欲をなくさせた。あの頃、すぐそばに同じような気持ちを抱えている人間がいたのなら、随分と変わっていたのかもしれない。そして、大人になった今、割とそういう人は周りにいたんじゃないかな・・と感じている。
その一方で、部活動の大会で感動の涙を流したり、憧れの先輩と目が合ってドキドキしたり、大好きなアーティストのライブに通いつめたり、今考えるとフツーに青春していたところがあるのも事実だ。どの自分も本当の自分で、全てが集まって、本当の自分だった。
色々な事を考えさせる・・・2冊だった。
そう、この本は単行本では1冊だったのだろうか、そんなようなことがあとがきに書かれていた。
ちなみにこの本自体は心理描写もさることながら、最後までどうなるかわからないストーリー展開でとても面白かった。ミステリーとして気軽に楽しんで読む・・というのでもいいのかも。